野暮用で帰省したので、ついでに浜松に寄ってジオラマファクトリーに行ってきました。いま(2014年3月21日~5月11日)やってる特設展は、『華麗なるヒストリカルフィギュアの世界』。日本では大きなジャンルではない、歴史モノの人物模型の世界。
ヒストリカルフィギュアって、海外のボードゲームの駒なんかを想像してたけど、見てみると合戦ジオラマを作る為のものから胸像サイズのものまで、ジャンルとして非常に幅が広い。欧州では300年以上連綿と続いているホビーなのだそうで、メトロポリタン美術館にもあった19世紀の米国商業芸術(量産されたバッファローとインディアンなんかの彫像)にもどこか繋がるところがありそう。
これはおなじフィギュア(北欧神話のブリュンフヒルデ)を4人の作家が作ったもの。左から岩野歩氏、Konrad氏、小高洋一氏、Kazufumi氏。模型の大きさは75mmサイズ(1/24スケール)。それぞれ肌と筋肉の見せ方、顔のメイクアップ、陰影のつけ方がはっきりと違い、多様な美しさが見て取れます。頭の羽根飾りの角度がそれぞれ微妙に異なるのもおもしろい。
こちらは胸像、1/10スケール程度のもの。Kazufumi氏の製作した『戦場カメラマン 1971年ベトナム』。ライフミニチュアズの製品で、原型は安正植(アン・ジュンシク)氏。Kazufumi氏のサイト『K'z Model Art』では氏の製作した模型が、アン氏のサイト『Ziro』では彼のイラストや造形が、もっともっと観られます。
奥に置かれているのは、同じくKazufumi氏の『ダーティハリー』。
すこっつ ぐれい氏の『イベリアの四季』から、秋の情景。打って変わって1/75~1/80スケールの様々な素材を組み合わせたもの。ドイツのプライザー社が出してるような、HO鉄道模型サイズの模型ですね。
全体はこんな4連作になってます。すこっつ ぐれい氏のサイトはこちら。
もちろん大戦期のミリタリーものもあります。蛇塚賢一郎氏の 1/35スケール『ソビエト コマンドカー』。フィギュアはウクライナのミニアート社のもの。
ジオラマファクトリーは常設展示もけっこうちょくちょく入れ替わっているようで、来るたびに楽しめます。いまはMASATO氏の『浜松という名の街の日常』も観られます。あまりにリアルな浜松の駅前に置かれた1/144ガンダムが、逆に本物の駅前に実物大ガンダムが来たのかと錯覚されたアレ。
この模型、1/150~1/144スケールで作られているので、全体はすっごい小さい。それが二重の衝撃です。氏のサイト『SOUL ART』では、露天撮影で更にリアリティのある写真が観られます。
相変わらず本当に粒ぞろいの展示で、じっくり楽しめました。