旅と模型

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舞鶴・天橋立の旅: Part1 ロシア海軍駆逐艦“アドミラル・ヴィノグラドフ”に乗る

京都か神戸に日帰りで遊びに行こうと考えていたところ、舞鶴にロシアから軍艦が来ているという話が。気になって経路を調べてみると、東京から舞鶴まで深夜バスで直行、帰りは三ノ宮経由で夜行バスと寝台特急を乗り継いで東京に戻るという凄いルートが見つかった。好奇心を抑えられず急きょ予定変更、舞鶴行き0泊3日のスピードトリップを組んでみた。

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22時に品川を出る深夜バスは、翌朝7時に東舞鶴駅前に着く。『赤道館』という喫茶店が朝から開いていたので、そこで朝食に。コーヒーはしっかりしていてバラエティ豊か、またゴマパンのトーストが存外においしく、行く場所のない朝を過ごすにはちょうどよかった。

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舞鶴は西と東でずいぶんと違うらしい。西は城下町の商業港、東は言わずと知れた旧軍時代からの軍港だ。京都風に碁盤の目に区切られた東舞鶴の街は、そうはいってもこの時代、寂れかけている。

軍港はそこから西に歩いて15分もかからない。かつての輸送トンネルを抜け、赤れんがの倉庫街を超えると、岸壁の入口がある。その正面に停泊する護衛艦“しらね”の向こうに見えてくるのが、ロシア海軍太平洋艦隊のウダロイ級駆逐艦“アドミラル・ヴィノグラドフ”。

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正面から写真を撮れなかったのが残念。アドミラル・ヴィノグラドフの前にもう1隻ロシアの船(外見は民間船ぽい)が止まっていて、そちらはコースではないとやんわり制止されたため、正面が観られなかった。

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エンジンブロックから艦橋にかけて、船外から望む。さりげなく据え付けられた扁平なCIWS重武装を印象付ける。

ソビエト時代の建造とはいえ、しらねよりも後に就役した船なのに、少なくとも外見は、古く見える(失礼)。しかしこの錆や塗り直しの跡は、艦船模型で自然に表現するのはたいへんだろうなあ。

外装の一部には、メッシュ状の模様のはいった部分もあるけれど、これは電波吸収材かね? 黒く見えるマストは、実際黒く塗ってある模様。

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後甲板のヘリ、KA-27PL。見学のおっちゃんが「ほんま動くんかいなコレ」と率直な感想を呟いていた。ヘリも艦も1980年代初頭の設計だけど、現役バリバリとのこと。

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グレイの船体の中で銀色にギラギラ光って凶悪な印象を残す、スメルチ-2対潜迫撃砲。発射シーンは特撮映えしそうだなあ。

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正面! 2門の100m単装砲に、艦橋脇の4連想ミサイル発射機。このミサイルの入った丸い蓋、ひとつ1.5mぐらいある。目前にするとものすごい迫力だ。見事にピラミッド型をなして見える艦橋の構造は、力強く、美しい。

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ふだん写真か模型でしか観られない軍艦。実際に間近で観てみると、その床や壁の感触から、ずいぶんとイメージが違って見えてくる。ヘンな言い方だけれど、模型を見て、それが「実物の模型」であることが判るようになる。これは観ておいてよかった。

しかし人生初の軍艦が、まさかロシア海軍になろうとは思わなかった。

赤レンガ街の喫茶コーナーで、海軍名物肉じゃが丼を食べて、ワンデイ・トリップは後半戦、天橋立へと続く

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1/350 ロシア海軍ウダロイ級駆逐艦 A・パンテーレフ

1/350 ロシア海軍ウダロイ級駆逐艦 A・パンテーレフ