新宿御苑編からの続き。
昔から来ようと思っていた青山の根津美術館。そもそも表参道というあまり立ち寄らない場所にあるからなかなか足が向かなかったんだけれど、この秋、初めて入ってみた。
驚いた。美術館以上に、庭園がすごい。
200m四方程度のお庭だけれど、ものすごく密度感がある。東京の地形を利用して斜面に作らているから、木々の遮蔽も手伝って、すこし歩くだけでまったく違う光景が広がる。
斜面だから、太陽の位置によって光と影がダイナミックに入れ替わり、陰影の中に色づいた葉が浮かび上がる。
大きなカエデの樹。
園内にある神社の鳥居に掛かった、赤・黄・緑のコントラスト。
夕方のほうが光線が変化に富んで面白いのだけれど、さっきまで陽に照っていた葉があっという間に陰に沈んでしまったりするので、撮影のタイミングはとりにくい。一期一会で楽しむものだろう。
なお、美術館は日本とアジアの美術品を主に扱っている。常設は2階の、古代中国の鼎など。仏像も中国が多い。1階の特設展では、日本の絵巻や茶器などが主体のテーマ展が多くみられるようだ。
館内の展示は1時間以下でじゅうぶん観られるボリューム。国立美術館のように大混雑ということはまったくなく、手軽に楽しめる。外のお庭には、きれいなカフェテリアもある。むしろこのお庭を観るために、何度も足を運んでしまいそう。
六義園編に続く。