そろそろ紅葉も始まった11月中旬、午後の予定のあと、すこし新宿御苑をまわってみた。
園内にあるイチョウの大木は、いよいよ黄色になりつつある頃。何重にも重なる葉のボリュームがすごい。
この時期の新宿御苑というと、菊花壇。それほど関心のあるほうではなかったけれど、一度ぐらい観ておかなければと日本庭園の周辺をまわってきた。
庭園のところどころに紫の幕とよしず張りの仮屋根に、各地の有名な菊がきれいに栽培されて、整然と並んでいる。単体の菊のできを競う展示なので、全体を見ると却って平面的な印象になりがちだけど、夕陽のおかげで立体感が際立っていた。
どこのなんて作品なのか、メモを取ればよかったのだけれど。
野外の芝生にも、こんな野菊に近い種類の菊がところどころこんもりと植えられていて、みな周りにねっころがってスマホか3DSでゲームをやっている。お前ら。
ところで、夕方や明け方の新宿御苑にはすこし変わった面白さがある。特に冬は陽が上るのが遅く、落ちるのが早いので、傾いた陽光が公園の周辺のガラス張りのビルに反射して、疑似的な光源となる。
これは北向きに撮った写真。森の中は本来の西からの日差しが入らず、北にあるビルから差し込む光に照らされてる。でも森の外は、別の方向から陽が当たってる。ちょっと超現実的な光景だ。
久々に来たら、ずっと工事中だった大温室もすっかり綺麗になっていた。こんど来たら温室だ。
根津美術館編に続く。