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トランぺッター 1/72 M4A1 シャーマン 76mm砲搭載型 Part1 塗装編

『トランぺッター 1/72 M4A1 シャーマン 76mm砲搭載型』を作って、いろいろと塗装を実験してみました。手のひらサイズなのにすっごい充実感!

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トランぺッターの1/72戦車模型って、小さくて部品数が少ない割に綺麗に組みあがるし、初心者が作るにはすっごくいいモデルだと思うんですが、なかなか売ってないんですよね。

この1/72シャーマンも、ほかのメーカーは150パーツとか、1/35の構成のままスケールダウンしたような製品を出してるのに、トランぺッターのは80パーツ。箱あけてその日のうちに完成できます。この充実感は凄い。ほんと初心者用に流行るべきですよ。

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このモデル、転輪が3種類も入ってる。左が転輪とサスペンションが一体でスポークが詰まってるタイプ、真ん中が転輪とサスが別パーツのタイプ、右が車輪とサスが別でスポークが抜けてるタイプ。右と真ん中は作りやすさの違いだけど、左のスポーク違いは、これ実機でもこういうバージョン違いがあるんですね。

調べるとシャーマンてほんとバリエーションが多くて、車体も違えば砲も違う。更に英国仕様ロシア輸出仕様……。もう写真ごとに違う勢い。ドイツ軍もそうなのかもしれませんが(そこまで調べる気になれない)。

ともかく、さくっとできたので色を塗ります。

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大きいほうは並行して作ってたタミヤの1/48シャーマン(45mm砲)。1/72の車体は丸っこく(鋳造筐体)、1/48はカクカク(溶接筐体)。ディティールはことごとくちがってるのに、全体でみれば、どっちも確かにシャーマンという不思議。

まずはどちらも指定色のオリーブドラブで塗りました。1/72のほうが若干白をまぜたかな。で、どっちもこの色は気に入らんのです。

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もう少し明るい、オリーブグリーンで色を重ねてみました。1/72のほうはまた白を強めてますが、どっちにしろすごく玩具っぽい色に。もっと白くします。要は“スケールに応じた空気感を出す”ってのをやってみたいわけ。

ところでこれだけ細かいモデルなので、ひとつだけ、左の前照灯パーツをなくしてしまいました。本来その内側につくはずのサイレンパーツを前照灯に流用して、サイレン用の穴はパテで埋めて何もなかったことに。

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大戦期の米軍標準色だったオリーブドラブというのは、黒のペンキと黄色のペンキを混ぜたもので、そのため黒いような茶色いような緑のような、微妙な色になったとか。しかしここまで白くするともはや別色ですね。

さて、ここで次の問題が。1/72に付属してるデカール、これヘブライ語!

デカールシートにU.S.M4A1って書いてるくせに、そのうえに“ユ”みたいなヴェートの文字が。これ戦後フランスからイスラエル国防軍に転売されたM4A1(76mm)の仕様みたい。

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いろいろ迷って、1/48のほうについてた数字を一部切って張ることに。背中にも特徴的な星を貼りましたが、これも1/48のものをうまく切り貼りして使いました。シャーマンはマーキングもそれこそ星の数ほどあり、こういう控えめな数字のつけかたもあったので、まあいいかと。

車体はさらに白くして、チッピングで錆を表現してみました。チッピングするの初めて。楽しい!

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で、一応の最終形。最後にエナメルのオリーブドラブでウォッシングして、タミヤのウェザリングマスターでおもいきりはたいて砂っぽさを出しました。まだまだウェザリングが下手ですが、ここまでにして、台座と背景づくりに入ります。